トラウマの意味
「トラウマ」は日本語では「心的外傷」と呼ばれ、外的また内的な要因で心に傷を抱えることを意味する。ストレスと異なり長期に渡って残る心の傷を「トラウマ」と呼ぶ。日本語では「トラウマになる」「過去のトラウマ」という表現がされ、過去に受けた体験で心に傷が残ってしまうことを指す。
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トラウマの語源・由来
「トラウマ」はギリシャ語で「傷」を意味する「τρᾶυμα」を語源とする。英綴りを「trauma」とする「トラウマ」は元は「外的な傷(外傷)」という意味の単語であるため本来は「心的外傷」という意味は持たない。オーストリアの精神分析学者ジークムント・フロイトが外傷と同じく心理的に傷を負う出来事が心に傷を残すことを発見し、「トラウマ」が「心的外傷」という意味でも使われるようになった。
一般的には「トラウマ」は「心的外傷」という意味で認知されるが、外傷外科などでは「外傷」の意味で使われる。
日常とはかけ離れた衝撃的な出来事(犯罪被害、犯罪の目撃、災害、戦争、虐待など)を体験した場合「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」を発症する可能性がある。
「PTSD」が「心的外傷後ストレス障害」と訳されることからも分かるように、心に傷が残る「トラウマ」の後遺症として発症する。
ベトナム戦争に参加したアメリカ兵士は悲惨な戦争の体験から帰還後に「PTSD」を発症し、睡眠障害・幻覚症状・フラッシュバックといった症状が多くみられた。生死に関わる体験や極度のストレスが「トラウマ」となり「PTSD」を発症する事例として知られている。