毒親の意味・元ネタ
毒親は虐待、育児放棄、独裁的、束縛、抑圧、極度な過保護、同じ価値観を強要するなど子どもに悪影響を与える親を意味する。
毒親という言葉はアメリカの精神医学者スーザン・フォワードの著書『TOXIC PARENTS』の邦題『毒になる親』が元ネタになっている。「Toxic」は「有毒な」を意味する英語の形容詞で、英語では”心”に関する問題に「Toxic」など「有毒」や「汚染」といった表現がよく用いられる。
毒になる親 一生苦しむ子供
本著は言葉の暴力をはじめとする虐待、育児放棄、アルコール中毒、自分の思う通りに子どもをコントロールしようとする親など子どもにとって「毒になる親」のケースを紹介しており、著者はカウンセリングを行う精神科医として子どものころに植え付けられた感情が大人になっても害となって苦しめることを啓発し、毒親に傷つけられた心を癒やし新しい人生を踏み出す方法を紹介している。
著者は『毒になる姑(原題:TOXIC IN-LAWS)』という著書も出版しており、娘や婿のアラを探す、子ども夫婦を支配しようとしたり反対に拒絶するなど、結婚生活に悪影響を与える子ども夫婦にとって「毒になる姑」のケースを紹介するとともに、改善策をアドバイスしている。
「in-laws」は舅や姑を指す「義親」という意味で、原題の『TOXIC IN-LAWS』は姑だけでなく舅も含まれる。
毒になる姑
『毒になる親』を略して毒親と使われ始め、派生語として「毒になる母親」を毒母、「毒になる父親」を毒父と略した言葉も広まっている。毒母の場合は教育熱心になるあまり子どもにとって呪縛が強すぎる支配型の母親を指して使われることが多く、母の愛情が重荷となり子どもに悪影響を与える毒となってしまうケースがある。特に同性である娘が母との関係に苦しむケースが多く、『母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き』『母がしんどい』など毒母による影響を綴った著書が複数出版されている。
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